2026年版・男性育休のお金の話【手取り10割になった新制度をコンサルが解説】

「育休を取りたいけど、収入が減るのが怖い」

これが男性育休を取らない理由の第1位だ。

実際に育休を取った経験から言うと、この不安は半分正しくて半分は解消できる。2025年4月から始まった新制度で、条件を満たせば手取りがほぼ10割になった。ただし、落とし穴も複数ある。

コンサルとして数字を整理する視点で、育休のお金の話を正直に書く。

新制度のポイント:手取り10割とは何か

2025年4月から「出生後休業支援給付金」が創設された。

これにより、夫婦ともに14日以上の育児休業を取得した場合、最大28日間は給付率が実質手取り10割相当になる。

仕組みを整理するとこうなる。育児休業給付金(休業開始前賃金の67%)+出生後休業支援給付金(上乗せ13%)+社会保険料免除(育休中は免除)を合わせると、実質手取り約100%になる。

社会保険料が免除されること、給付金が非課税であることを組み合わせると、手取りベースで元の収入とほぼ変わらない水準になる。「収入が減るから取れない」という理由は、この期間については崩れた。

実際に育休を取ってみてわかったお金の現実

制度上は手取り10割でも、実際には想定外の出費があった。

双子ならではのコスト:ミルク代とおむつ代

双子の場合、消耗品の費用が単純に2倍になる。ミルク代・おむつ代は月に想定以上の金額がかかった。特に新生児期は消費量が多く、ストック管理を怠ると週に何度も買い出しが発生する。

育休前に「大体このくらいかかるだろう」と見積もっていた金額を上回った。双子を検討している方は、消耗品費を多めに見積もることを強くすすめる。

給付金には上限がある

育児休業給付金には賃金日額の上限が設定されている。給与が高い場合、実際の手取りとの差が出ることがある。「10割」はあくまで上限額の範囲内での話だ。高収入層ほど注意が必要なポイントだ。

半年後の「崖」に注意

育休を長く取る場合、絶対に知っておかなければならないのが「半年後の給付率低下」だ。

育休開始〜180日目は休業前賃金の67%だが、181日目以降は50%に下がる。半年を超えると給付率が一気に50%に下がる。手取りベースで考えると、実質的な収入は大幅に減少する。

長期育休を検討している方は、この「崖」のタイミングに向けてキャッシュフローを事前に設計しておくことが必要だ。育休に入る前に、半年分の生活費プラスアルファを貯めておくのが現実的な準備になる。

コンサル流・育休前にやるべきお金の準備

育休に入る前にやっておくべきことを整理する。

①消耗品費の見直し おむつ・ミルク・衛生用品の月次コストを試算する。双子の場合は2倍で計算する。

②給付金の実額シミュレーション 自分の賃金日額と上限額を照らし合わせて、実際にいくら受け取れるかを計算する。ハローワークや会社の人事に確認するのが確実だ。

③半年後の資金計画 給付率が50%に落ちる181日目以降の生活費を試算し、育休前に蓄えておく金額を決める。

④育休中の支出削減 外食・交際費など育休中に自然と減る支出を把握し、家計の変化をあらかじめシミュレートする。

育休を取ることで得たもの

育休を取って後悔したことは一度もない。

双子の新生児期・乳児期をそばで見られたことは、お金には換えられない経験だ。育児スキルが身についたことで、復帰後の家事育児の分担もスムーズになった。

育休中は「インプットの期間」としても使えた。コンサルという仕事はAIの進化が直撃する業界だ。AI活用・DX・製造業トレンドのインプットを育休中に意識的に続けたことで、復帰後のアウトプットの質が上がった。ブログを立ち上げたのもその一環だ。

育休はキャリアの空白ではなく、「平日日中に集中してインプットできる期間」として活用できる。お金の準備と同時に、育休中の時間の使い方も考えておくことが復帰後の自信につながる。

2025年以降、制度面でも男性育休を取りやすい環境は整っている。迷っているなら取るべきだ。

まとめ

2026年時点で、男性育休のお金の環境は確実に改善されている。手取り10割の新制度は、「収入が減るから育休が取れない」という壁を崩す大きな一歩だ。

ただし、現実には消耗品の想定外コスト・給付金上限・半年後の崖という3つの落とし穴がある。制度を正しく理解した上で、事前に資金計画を立てることが育休を安心して取るための鍵になる。

この記事を書いた人:製造業・AI活用専門のコンサルタント。双子育児中のパパ(いけぽん)。育休中にブログ「twins-work-life.com」を本格始動。

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