未経験コンサル転職のケース面接対策、面接官目線で解説

未経験でコンサル転職を目指す方の多くが、最初につまずくのが「ケース面接」です。「フェルミ推定って何をすればいいの?」「ケース問題にはどう答えればいいの?」と不安に感じている方も多いはずです。コンサル歴数年・双子育児中の筆者が、受験者として行った対策と、その後ケース面接官を担当する立場になって気づいたことをあわせて解説します。

受験者時代の対策:書籍ベースで繰り返し解く

ケース面接対策として行っていたのは、市販の対策書籍をベースにした学習です。特別なスクールや専門の対策講座は使わず、書籍に載っている問題を繰り返し解くことを重視していました。

ケース面接は、知識量よりも「思考の型」を身につけることが重要です。同じような問題を何度も繰り返し解くことで、初見の問題に対しても自然と思考の型が出てくるようになります。

実際に出題されたケース問題

選考の中で実際に出題されたケース問題には、次のようなものがありました。

  • 眼鏡市場の市場規模を推定する(フェルミ推定)
  • 本屋がEC販売に進出する際の方策を考える
  • ある企業の改善策を考える

市場規模を問うフェルミ推定だけでなく、特定の業界・企業を題材にした「施策提案型」の問題も出題されます。書籍で型を身につけたうえで、こうした応用問題にも対応できるようにしておく必要があります。

ケース面接官になって気づいたこと①:フェルミ推定で聞かれることは3つだけ

その後、自分自身がケース面接官を担当する立場になって気づいたことがあります。フェルミ推定で面接官が確認できるポイントは、実は次の3つしかありません。この型さえ押さえておけば、フェルミ推定で大きく評価を落とすことはなくなります。

①計算可能な立式か

需要サイド・供給サイドのどちらで因数分解するかを正しく選べているかがポイントです。例えば市場規模を求める際、供給サイド(店舗数×店舗あたり売上÷購入率など)で分解してしまうと、各因数のばらつきが大きく、どれだけ精緻化しても限界が出てしまいます。

②精緻化の方向性

ざっくり置いた数値を、どうやって精緻化できるかという視点です。基本的にはセグメントを細かく分けていくことで対応します。「1世帯あたりの所有数・金額は、単身世帯とファミリー世帯で違うはずだ」といった分解が典型例です。

③妥当性の検証

最後に、出した数値が妥当かどうかを検証する視点です。市場規模であれば、最小単位(1人あたり・1世帯あたり)に割り戻したときに、肌感覚に合っているかを確認します。「1世帯あたり家電に30万円使っている」のような数字が出てきたら、明らかにおかしいと気づけるかどうかがポイントです。寡占市場であれば、業界トップ企業の売上規模から逆算して妥当性を確認する方法もあります。

このように整理すると、フェルミ推定は型を理解して練習すれば、誰でも一定レベルまで解けるようになる問題だと言えます。

ケース面接官になって気づいたこと②:既存事業の分析を飛ばさない

もう1つ、面接官として多くの応募者を見てきて感じたのは、「企業の売上向上策」を問うお題で、ほとんどの応募者が見落とすポイントがあるということです。

それは、「この企業の売上は、過去から現在、そして将来にかけて伸びているのか、落ちているのか」という視点です。

もし自分が経営者だったらと考えると、まず気にするのは既存事業の売上が今後どうなるかです。売上が落ちている、あるいは将来的に下がる見込みがあるなら、それ自体が最優先の課題になります。売上を要素分解し、どの因数が増減しているかを見れば、その企業の課題は自然と見えてきます。

しかし多くの応募者は、この既存事業の分析を飛ばして、いきなり「新規事業をやるべき」という施策に飛びついてしまいます。実際のコンサルティングの現場でも、新規事業がテーマになるケースは決して多くありません。多くのクライアントにとって最優先の課題は、「既存事業の落ち込みをどう立て直すか」です。新規事業の検討は、既存事業の手立てがないと判断された後に初めて出てくる選択肢です。

紙の上だけでケース面接の練習をしていると、こうした経営者目線にはなかなか到達しづらいものです。これは面接官を担当するようになった今でも、自戒を込めて感じている点です。

まとめ

未経験コンサル転職のケース面接対策は、まず市販の書籍をベースに、型を身につけるまで繰り返し解くことが基本です。実際の出題は、市場規模のフェルミ推定だけでなく、特定企業・業界を題材にした施策提案型の問題も含まれます。

加えて、面接官の視点からは、フェルミ推定では「立式・精緻化・妥当性検証」という3つのポイントが見られていること、施策提案では既存事業の動向分析を飛ばさないことが重要だとわかりました。これからケース面接対策を行う方は、書籍で型を身につけたうえで、この2つの視点を意識してみてください。

ケース面接対策は独学でも進められますが、第三者からのフィードバックがあると精度は大きく上がります。「MyVision」では、転職するかどうかにかかわらず、元コンサルタントによるケース面接対策を無料で相談できます。まずは自分の今の実力を確認してみる、という使い方でも十分価値があります。

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