未経験コンサル、最初の1年で本当に必要だったスキルの正体

未経験でコンサルへ転職した方の多くが、「ロジカルシンキングやExcel・PowerPointのスキルを早く身につけなければ」と考えるかもしれません。しかしコンサル歴数年・双子育児中の筆者が実際に転職して感じたのは、最初の1年で本当に必要だったのは、それ以前に「アサインされた業界・業務の知識」だったということです。この記事では、入社後の1〜2年でどのようなスキル・知識を、どう身につけていったかを解説します。

最初の壁は「業界知識」:ロジカルシンキングより先に必要だったもの

転職直後は、正直なところ「ついていくのに精一杯」という状態でした。ロジカルシンキングやExcel・PowerPointの技術を磨くという段階には、なかなか到達できませんでした。

最初にアサインされたのは、SIer業界のクライアントに対する、会計情報の可視化・経営ダッシュボードの検討といったプロジェクトでした。ここで最初にぶつかったのは、SIer業界についての知識も、会計についての知識も、ほとんど持っていないという壁でした。

ロジカルシンキングの型を学ぶ以前に、「そもそも何の話をしているのか」が分からない状態だったため、最初の優先順位は、アサインされた業界・テーマに関する知識をキャッチアップすることに置かざるをえませんでした。

会計知識・業界知識は独学:簿記取得と参考書での学習

会計知識については、基本的に独学で身につけました。簿記2級の取得を1つの目標に設定し、市販の参考書を使って勉強しました。

SIer業界についての知識は、業界ニュースサイトを中心としたデスクトップリサーチで、「そもそもどんな業界なのか」という基礎的な部分から調べていきました。加えて、担当したプロジェクトは過去から継続していた案件だったため、これまでの経緯や検討内容をまとめた過去の資料をキャッチアップすることも、業界・案件理解の重要な手段になっていました。

また、経営ダッシュボードを検討するにあたっては、「経営判断にはどのようなKPIが必要になるのか」という観点での勉強も必要でした。こちらについても、上司から勧められた書籍を読んだり、自分で参考書を探したりしながら、独学でキャッチアップしていきました。

特別な研修プログラムが用意されていたわけではなく、プロジェクトで必要になった知識を、その都度自分で調べて補っていく、という進め方が基本でした。

ロジカルシンキングが身についてきたのは1年後、本当に意識し始めたのは2年目

ロジカルシンキング——結論から端的に話す、という型——が少しずつできるようになってきたのは、転職してから1年ほど経ってからでした。

さらに、「自分はここが本当にできていない」と課題として強く意識するようになったのは、2年目に入ってからのことです。1〜2年でロジカルシンキングが簡単に身につくわけではなく、人によって差はあると思いますが、少なくとも筆者の場合は、それくらいの時間がかかりました。

最初の1年は業界知識のキャッチアップに追われ、ロジカルシンキングという観点に意識を向ける余裕自体がなかった、というのが実感です。2年目になって業界知識のキャッチアップに一定の慣れが出てきたタイミングで、初めて「話し方・伝え方」という、より上位のスキルに意識が向くようになりました。

ソフトスキルは、日々のコミュニケーションの中で徐々に改善していく

ロジカルシンキングを含むソフトスキル全般については、特別なトレーニングを受けたわけではなく、日々のプロジェクトの中で、上司やメンバーとコミュニケーションを重ねていく中で、徐々に改善していったという感覚です。

「こういう伝え方をすると伝わりやすい」「こういう構成だと分かりやすい」ということを、実際のやり取りの中で繰り返し経験することで、少しずつ身についていきました。

まとめ

未経験コンサルにとって、転職後最初に必要になるスキルは、ロジカルシンキングやExcel・PowerPointの技術というよりも、アサインされた業界・業務に関する知識でした。筆者の場合は、会計知識を簿記取得という形で独学し、経営ダッシュボードに必要なKPIの知識も参考書や上司の勧める書籍で補いました。

ロジカルシンキングについては、1年ほど経って少しずつできるようになり、2年目になって初めて本格的に課題として意識するようになりました。最初から全てを完璧に身につける必要はなく、まずは目の前のプロジェクトで必要な知識をキャッチアップすることに集中し、ソフトスキルは日々のコミュニケーションを通じて徐々に磨いていくものだと考えると、気持ちが楽になるかもしれません。

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